全難聴 情報文化部

 【東京電力への要望】
 2011年11月18日 「福島原発補償」にかかる中途失聴・難聴者への情報保障に関する要望
           

全難聴発第11-130
20111118

東京電力株式会社
取締役社長 西澤 俊夫 様                 

 

          〒162-0066 東京都新宿区市谷台町14-5 MSビル市ヶ谷台1階
                 TEL 03-3225-5600 FAX 03-3354-0046
                 社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会 
                              理事長 高岡 正

「福島原発補償」にかかる中途失聴・難聴者への情報保障に関する要望について

 

 時下、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

 日頃より私ども中途失聴・難聴者の福祉向上にご理解ご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

 3月22日付け『「計画停電ご案内専用ダイヤル」の問合せFAX番号等併記について』のお願いの際は、早速ご対応ありがとうございました。

 今回も標記について、難聴者の情報アクセスのため改善をお願いしたく、下記の通り要望いたします。

1.「福島原子力補償相談室(コールセンター)」には電話だけでなく、中途失聴・難聴者も連絡できるようFAXやEメール、代理電話サービス等の窓口を設けてください。

 貴社から原発事故被害者に向けて、原子力損害賠償の手続きが案内され、「原子力損害賠償請求手続の改善に向けた取り組み」が進められています。その中で原子力損害賠償相談専用窓口が開設され、サイト等で紹介されていますが、問い合わせ先は電話番号のみです。
 中途失聴・難聴者は、高齢難聴者のように、話せるのですが聞えにくい者です。音声の案内ダイヤルでは使えない者がいます。難聴者は家族と同居している以外に、単身者もいます。身近な他人には聞こえないことを知られたくない者もいます。音声電話による方法だけでは不十分です。

1)貴社の連絡先電話番号を案内する場合は、音声電話番号のみではなく、FAX番号、メールアドレスを必ず併記して下さい。

2)問い合わせには、東日本大震災被災地聴覚障害者向け「日本財団遠隔情報・コミュニケーション支援センター」からの問いあわせにも対応できるようにしてください。

http://school.spophoto.jp/plusvoice/blog/archives/2096

 

2.原子力損害賠償請求手続について、中途失聴・難聴者も安心して手続きが進められるよう、情報保障をお願いします。

 原子力損害賠償の請求書類について、請求書の作成をお手伝いするサポート体制の強化などの改善が行われています。方法として、「個別訪問による相談の実施や、説明会の開催、対面相談窓口の開設など、サポート体制を強化」するとなっています。

 難聴者に対して説明される場合には、個々の聴覚障害の状況に応じて、相手が理解しやすい情報伝達の方法が必要です。それは明瞭な音声であったり、要約筆記であったり、手話通訳であったりと、個々に求められる情報保障の手段が異なっています。

1)御社で相談や説明会を実施される場合には、こうした方々にもわかるように、要約筆記者、手話通訳者の配置による情報保障をお願いします。その際の費用負担も御社で行ってください。

2)御社の窓口には、難聴者にも騒音なく聞きやすい静かな環境の確保および、筆談用具、補聴器の使用効果を高める「磁気ループ」を設置してください。また、利用者への案内に努めてください。

 

以上

上記要望書に対し、回答および依頼がありました。

情報保障に関する要望への回答(H23.12.15)       中途失聴・難聴者むけ連絡方法周知の依頼(H23.12.25)      





 
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