全難聴 情報文化部

  【NHKへの要望】
 2010年6月7日 日本放送協会あて「第22回参議院議員選挙に関わる要望について」を提出
           

                                   
全難聴発第10-016号 
2010年6月7日 
  日本放送協会
  会長 福地 茂雄 様

社団法人              
全日本難聴者・中途失聴者団体連合会 
理 事 長     高岡 正 

  

第22回参議院議員通常選挙に関わる要望について
  
  
 時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 平素より私ども中途失聴・難聴者の福祉向上にご理解ご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 97年に定められた字幕放送普及行政の指針で、2007年までに字幕付与可能な番組100%に字幕を付
けるのが目標となっていましたが、地上波放送局では貴局だけが100%を達成しています。(総務省
発表・平成19年度の字幕放送等の実績)。聴覚からの情報入手に困難のある私ども中途失聴・難聴
者にとって、字幕放送は非常に重要な情報源となっております。NHKの字幕放送実施に対する努力
を高く評価するものです。
 一方で、放送時間全体に占める字幕放送時間の割合は44.6%と、さらなる拡充の取り組みが必要な
状況です。
 さて今夏予定の参議院議員選挙の投票日は7月11日が最有力といわれております。この選挙の報道
に関して、下記の通り要望致します。
  
  

  
1 政見放送にも字幕付与できるよう、技術的対応を急いでください。
 総務省選挙部と聴覚障害者関係団体との会合で、字幕付与がないのは放送局側で、技術的時間的に
対応が困難であることが理由に上げられていました。
 日本が2007年9月に署名した、国連障害者権利条約の「第二十九条 政治的及び公的活動への参加」
でも、他の者と平等に権利を享受することを保障するものとしています。一刻も早く政見放送に字幕
付与できるように、技術的対応を急いでください。
 また、候補者の経歴放送部分は、候補者提出文書をオープンキャプションでそのまま表示可能です。
即時対応できるものは速やかに字幕付与し、近い将来には政見放送全般に対して字幕付与するよう強く
要望します。
  
2 ニュース番組や政党討論番組、党首、候補者等が出演する番組等に字幕を付与して下さい。
 2005年秋の衆議院議員総選挙での報道の際、通常の字幕放送を実施しているニュース番組内で、各
政党党首の演説や選挙情報の部分に字幕が付与されないということがありました。
 このときは聴覚障害を持つ視聴者からの要望に即座に応えていただき、翌日には字幕付与されまし
た。同様に、今回の選挙においてもニュース番組だけでなく、政党間討論番組、党首、候補者の出演
する番組にも、必ず字幕付与していただくよう、強く要望致します。
  
3 「国会中継」に字幕を付与して下さい。
 日本の国政活動の中核である国会における本会議・委員会等の中継がテレビ放映されています。し
かし、字幕が付与されていないので、質疑応答等の内容が理解できません。国会中継の視聴とその内
容の理解は、国政に関わる一つの重要な要素であり、参政権の行使にも当たります。国会中継におけ
る字幕の付与を要望致します。
  
以上 
  



「第22回参議院議員通常選挙に関わる要望について」のPDFフアイルです。

総務省への要望書(H22.6.07)       厚労省への要望書(H22.6.07)       NHKへの要望書(H22.6.07)





 
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